寒の地獄温泉で味わう水温14℃の「地獄」 1泊2日で楽しむ九州サウナ旅|大分県

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6月なのに、まるで真夏。
北海道ですら30℃を超える日が続き、本州では35℃を超える猛暑日も当たり前になってきた。

最近では、8月開催のイベントでさえ暑さを避けて時期をずらす動きも出てきている。
もはや「日本に涼しい季節ってあったっけ?」とすら思えてくる。

照りつける日差しの中を、毎朝の通勤。駅に着くころにはシャツが汗でぐっしょりだ。
仕事終わりにはクタクタ。そんな日々が、すでに夏本番のように続いている。

そんな真夏のような毎日から逃げ出したくなって、僕は旅に出かけた。

「寒の地獄温泉」ってどこにあるの?

真夏を抜け出して向かう先は「寒の地獄温泉」。
大分県九重町にある老舗の温泉宿「寒の地獄旅館」に湧く、全国でも珍しい“冷泉”がそこにある。

アクセスは少しだけマニアック。
大分県と熊本県をつなぐ縦断バスもあるけれど、本数が少ないのでレンタカーが安心。寒の地獄温泉へは熊本空港と大分空港のどちらからでも行けるが、便数や利便性を考えると、熊本空港から向かうのがスムーズ。

阿蘇くじゅう国立公園の北部に位置するこの温泉は、標高も高く、夏でも1日を通して涼しいのが何よりの魅力だ。

僕が寒の地獄温泉へ訪れたのは、毎年7月の週末。
東京ではムワッとした空気とジメジメが続く頃だったが、寒の地獄温泉周辺では驚くほど快適だった。

空気はさらっとしていて、肌に張りつくような暑さとは無縁。
エアコンも扇風機もいらない、“天然の避暑地”で過ごす時間は、それだけでご褒美のように感じた。

サウナの逆をいく快感⁉︎ 水温14℃の“地獄”でととのう

水温はなんと14℃。寒の地獄温泉の名物「冷泉」は、全国でも珍しい天然の冷たい温泉。
最初はひやっと気持ちいいが、数分で体の芯まで冷えてくる。

震えが出たら無理せず出るのがルールだが、中には1時間近く入る猛者もいる。
僕も挑戦して、過去最長は50分。最初は修行のようでも、だんだんとクセになってくる。

湯から上がったあとは、ストーブのある暖房室や薪ストーブサウナでじんわり体をあぶる。
この“冷×熱”の往復こそ、寒の地獄温泉流のととのい方だ。

冷泉終わりのクール時間。夜は九州が誇るサウナの聖地へ

冷泉から上がったあとは、近くの「レストハウスやまなみ」へ。
ここは熊本くじゅう国立公園の玄関口にある、ちょっとした休憩スポットだ。

車を降りると、聞こえるのは風にそよぐ草の音と、虫の声だけ。
ただベンチに座って、ぼーっと山の稜線を眺めているだけで、身体の中にたまったノイズが抜けていく感覚がある。

エアコンの風でも、都会のサウナでも得られない、“ゆるむ時間”。
冷泉でリセットされた感覚が、ここでふわっと深まっていく。
広い空を見ながら楽しむ森林浴が非日常な心地よさを与えてくれるね。

そして、夜は宿泊も兼ねてサウナの聖地「湯らっくす」へ。湯らっくす名物の水深171cmの水風呂は圧巻!備え付けの「MAD MAX」ボタンを押すと滝のように頭の上から地下水が流れてくる。温度もコンセプトも違う3種類のサウナを楽しみながらととのい体験。

サウナ終わりはレストランでサ飯を楽しむ!ビールと合わせて熱々の麻婆豆腐が絶品すぎた。
宿泊だと朝風呂でもサウナが楽しめるため、都会に帰る直前まで優雅な時間を過ごせるね。

九州の“地獄”で日頃の疲れをリセット!

ここ数年の“地獄”のような暑さを九州に存在する“地獄”でリフレッシュしませんか?
僕が寒の地獄温泉へ通ったのは約3年前ですが、今では立派なサウナも完備されている。

冷の地獄と暖の地獄でととのえば、都会の喧騒でちょっぴり疲れた心と体も癒してくれるかも。
平日の仕事をガムシャラに頑張るあなたへ。次の週末は九州の国立公園内にひっそりと隠れた名湯で極上体験を楽しんでみては?

ではまた。

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